1. はじめに
フロントエンド開発で注目されている「Svelte」。そのSvelteを使ったプロジェクトの開発効率をさらに高めてくれるツールが「Vite(ヴィート)」です。
この記事では、Viteを使ったSvelteプロジェクトのセットアップ手順を詳しく解説します。また、「なぜViteを使うのか?」その利点についても初心者にもわかりやすく説明します。Viteの利便性を体感しながら、モダンな開発環境を一緒に構築していきましょう!
2. なぜViteを使うのか?
Viteは、次世代のフロントエンドビルドツールです。その名前はフランス語で「速い」を意味し、その名の通り、高速な開発体験を提供します。
Viteを選ぶ利点
- 高速な開発サーバー
- ViteはネイティブESモジュール(ESM)を活用し、必要な部分だけをロードします。これにより、サーバーの起動が爆速です。
- ホットモジュールリプレースメント(HMR)が超高速
- コードを保存した瞬間に変更が反映されるため、開発中のストレスが軽減されます。
- 軽量で効率的なバンドル
- ビルド時にはRollupを使用して効率的なバンドルを実現。コード分割やツリ―シェーキングも自動対応。
- 設定が簡単
- 設定ファイルがシンプルで、Svelteを含む多くのフレームワークをすぐに使えるテンプレートが用意されています。
- エコシステムとの互換性
- SvelteやReact、Vue.jsなど、多くのフレームワークと簡単に統合できます。
Viteを使えば、「速さ」「シンプルさ」「柔軟性」を兼ね備えた開発環境を手に入れることができます!
3. Viteを使ったSvelteプロジェクトのセットアップ手順
それでは、Viteを使ってSvelteプロジェクトをセットアップしていきましょう。以下の手順に従うだけで、数分で環境が整います。
ステップ1: Node.jsをインストールする
まずは、Node.jsがインストールされていることを確認しましょう。
- ターミナルで次のコマンドを入力:
node -v
コマンドでバージョンが表示されればOKです。Node.jsが未インストールの場合は、公式サイトからインストールしてください。
node -v
ステップ2: ViteのSvelteテンプレートを作成
1.ターミナルを開き、プロジェクトを作成したいフォルダへ移動します。
2.以下のコマンドを入力して、ViteのSvelteテンプレートを作成します:
npm create vite@latest my-svelte-app -- --template svelte
my-svelte-app
はプロジェクト名です。好きな名前に変更可能です。
3.プロジェクトフォルダに移動:
cd my-svelte-app
ステップ3: 必要な依存パッケージをインストール
1.以下のコマンドを実行して依存関係をインストールします:
npm install
2.インストールが完了したら、開発サーバーを起動します:
npm run dev
- ローカル開発サーバーが起動し、通常は
http://
1localhost:5173
が表示されます。このURLをブラウザで開くと、Svelteのデフォルト画面が確認できます!
4. プロジェクトのファイル構成
Viteで作成したSvelteプロジェクトのファイル構成は以下のようになっています:
plaintextCopy codemy-svelte-app/
├── node_modules/ # npmパッケージ
├── public/ # 公開用ファイル(画像やfaviconなど)
├── src/ # ソースコード
│ ├── App.svelte # メインのSvelteコンポーネント
│ ├── main.js # エントリーポイント
├── package.json # npmスクリプトや依存関係
├── vite.config.js # Viteの設定ファイル
5. Viteのカスタマイズ
カスタム設定例: 開発ポートの変更
デフォルトでは開発サーバーはポート5173
で動作しますが、これを変更したい場合は、vite.config.js
に以下を追加します:
import { defineConfig } from 'vite';
import { svelte } from '@sveltejs/vite-plugin-svelte';
export default defineConfig({
plugins: [svelte()],
server: {
port: 3000, // 開発サーバーのポートを変更
},
});
Tailwind CSSの導入
モダンなスタイリングを手軽に行いたい場合は、Tailwind CSSを追加するのがおすすめです。以下の手順で設定できます:
1.Tailwind CSSをインストール:
npm install -D tailwindcss postcss autoprefixer npx tailwindcss init
2.tailwind.config.cjs
を編集し、Svelteのファイルをスキャン対象に追加します:
content: ['./src/**/*.{html,js,svelte,ts}'],
3.src/app.css
に以下を追加:
@tailwind base; @tailwind components; @tailwind utilities;
4.main.js
にCSSをインポート:
import './app.css';
これでTailwind CSSが使えるようになります!
6. まとめ
Viteを使ったSvelteプロジェクトのセットアップは驚くほど簡単で、高速な開発体験を提供してくれます。特に、HMR(ホットモジュールリプレースメント)やシンプルな設定は、モダンな開発環境を求める開発者に最適です。
次のステップとして、以下を試してみましょう:
- Svelteのコンポーネントを使ったUI開発
- Tailwind CSSやDaisyUIを使ったスタイリング
- APIとの連携やデータフェッチング
ViteとSvelteで、快適な開発ライフをスタートさせてください!